【不羈自由】
ふきじゆう
何者にも縛られず自由なこと
※この記事は通勤時に電車に揺られながら書いたものです
ここ『赤羽』は東京の最北端、北区に位置し、荒川を挟んだ隣の街は埼玉県の川口である。
埼京線、京浜東北線、宇都宮線、湘南新宿ライン、南北線が疾走るこの街は、実は東京を代表するターミナル駅の1つだ。
東京、上野、新宿、池袋、大宮まで20分以内と埼玉の山側から降りてきた私には使いこなせない交通の要所なのである。
おおよそ赤羽を知る人には、酒の街として知られているだろう。
美味い酒を求め彷徨う、呑みツワモノが多くいる街としてだ。
NHKの番組では「呑兵衛の聖地」として紹介されたらしい。
そんな昔ながらの飲み屋街の顔を持つ赤羽だが、近年は全く違うカタチを創り出している。
2021年1月3日、今日はまだ見ぬ赤羽の姿を探すため、飲み屋街のある東口ではなく、あまり知られていない山の手の西口を徘徊する。
赤羽の西側は高台になっており、住宅のジャングル、狭く入り組んでいる道も、赤羽WESTSIDEの魅力だ。
登ったり下ったり、東京は坂が多いと言うが、このエリアも中々の難所揃いである。
迷路のようで、2度とこの場所には来れないんじゃないかと感じながら、キョロキョロと周りを観察、おもしろいものを探し、歩く。
凡そ赤羽駅から30分ほど散策を続けていると、突然、見たことのない鮮やかな商店街とかち合う。
人は殆ど居らず、お店も閉まっていたが、国旗の色鮮やかさといい、随分とエネルギーに満ち溢れた商店街だ。
シャッターごとに違う色彩で絵が描かれていて、100mの無人の商店街が個性の坩堝になっている。
ここ『桐ヶ丘商店街』は以前、テレビ番組『プレバト』でスプレーアート対決が行われた場所で、その時の作品もまだ残っていた。
年季の入った商店街に、真新しい絵が活き活きとしている。
ここで1枚写真を撮ってみた。
お酒も、呑兵衛もここにはいないが、何だか赤羽らしい写真だ。
こんな風に元気をばら撒く遊び心に満ち満ちて生きている人たちがいることが、この街の「らしさ」なのだと感じる。
ここから更に10分ほど南へ向かうと、また違う赤羽の姿を見ることができる。
が、その前にセブンでコーヒーを買って「赤羽自然観察公園」で一休み。
まだまだお正月、園内では凧揚げをしてる親子が何組もいる。
殆ど無風にも関わらず、5歳くらいの男の子が走り回って凧の高度を維持している、本人は高く上がった凧を全く見ないで楽しそうに延々と走り回っている。
進展のないコロナ禍で、憂鬱な気持ちは晴れないが、元気に遊ぶ子供の力強さには勇気を貰える。
赤羽自然観察公園から300mほどでお目見えするのは『味の素ナショナルトレーニングセンター』
ここはオリンピック選手が使用する為の施設で、一般の人は利用できない。
寄宿舎もあるらしく、本来であれば2020年にはここから世界へ挑戦する人たちが居たはずだったが、今は全くガランとしている。
どんなものか中を覗こうとすると入口の警備員さんと目があって気まずくなる。
大通りに面したチケット売り場もあるので、何が見れるか分からないが、いつか試合観戦なぞしてみたい。
すぐ横の『稲村西山公園』では、選手の手形が飾ってあり、体操の内村航平の手は思っていたより小さく、世界を征する男の力強さを感じた。
ここ赤羽WESTSIDEには、街を代表するアートもスポーツもある。
1番街で呑み始める前に、少し足を伸ばして、赤羽の持つ別の顔を見に行くのも悪くない。
【北区の美味い店】
赤羽駅より徒歩5分
『Barber Bar Kalimbar』
約60種類の果実酒を楽しめる店。
スパークリングワイン割や豆乳割など、楽しみ方は人それぞれ。
でも1番おすすめは『井筒生ワイン』、女将さん曰くウェルチの香りがする赤ワイン🍷
女将さんが明るくて、皆を巻き込んだ呑みをしてくれる。